川でバーベキューって自由にやっても良いのかな?やっちゃダメな場所ってある?
この記事では、川でのバーベキューの許可の取り方から守るべきルールや注意事項をまとめています。
鮮やかな緑の木々に流れる水の音。
川で行うバーベキューは、とても開放的な気持ちになりますね。
いつもの食材も、バーベキューだとより一層美味しく感じられるのではないでしょうか。
そんな魅力にあふれた川でのバーベキュー。
しかし、川でのバーベキューでは、守らなければいけないルールがあるのをご存じでしょうか?
場合によっては、楽しいバーベキューが、苦い思い出になってしまう場合も……。
本記事では、川でのバーベキューの許可の取り方から守るべきルールや注意事項を、まとめました。
川でのバーベキュー初心者の方も、ぜひご参考ください。
川でバーベキューはしてもよいの?
川でのバーベキューはどの川でも誰が行っても良いのでしょうか?
そもそも、川は誰がどのように管理しているのでしょうか?
実は、川の区分によって管理者が異なります。区分は4つに分類され、それぞれ一級河川・二級河川・準用河川・普通河川となります。一級河川の管理は、国土交通大臣が行います。二級河川は、都道府県知事。準用河川と普通河川は市区町村が管理します。
ただ、「ここは〇〇河川だからバーベキューは禁止!」という訳ではありません。
法律的には、川は公共の場所となっています。散歩やランニングをするなどの場合、原則、許可は不要な場合がほとんどです。ただし、キャンプやバーベキューを行う際には、一部利用を制限されている川があります。つまり、川の区分によってはバーベキューの利用は制限されませんが、各川によってバーベキューが出来るかのルールが定まっているのです。
実際、兵庫県・芦屋市では「市民マナー条例」の中で、禁止されている河川でバーベキューを行った場合、罰金が課せられると明記してあります。
「他の人がバーベキューをしていたから大丈夫だと思った」は、言い訳にはなりません。
以上のことを踏まえ、予定している川でのバーベキューが可能かどうかは、事前に川の管理者である国土交通省のホームページで確認しておいた方が良いでしょう。
河川事務所の許可がいるケースも
バーベキューが可能な川だったとしても、開催する規模や場所によっては、河川事務所の許可が必要なケースがあります。例えば、サークルなどの集まりが20人以上でかつ広範囲、長時間、川でバーベキューを開催するといった場合は、事前に河川事務所への許可が必要な場合もあります。
ちなみに、河川事務所とは、河川の管理や整備を行っている国土交通省の事務所です。
ホームページで確認する場合は、開催予定の川を組み合わせた「〇〇川 河川事務所」などで検索すると、国土交通省の整備局のサイトが表示されます。ちなみにサイトの内容は、各河川によって統一されていません。実際に開催予定のサイトを熟読し、バーベキューを行う「場所」「人数」「開催時間」などによって事前許可が必要かどうか確認しましょう。
「相談すべき内容か分からない……」と言った場合は、河川事務所や出張所に相談することも可能です。同様に、許可の申請を行う場合も、事前連絡が必要なケースもあります。該当するホームページでしっかりと確認しておきましょう。
無許可でバーベキューを行った場合どうなるの?
許可を取らないでバーベキューを行った場合は、迷惑行為防止条例に違反したと見なされる可能性もあります。
実際、山梨から神奈川間を流れる多摩川では過去に200人以上の大人数で集まりスピーカーから、大音量の音楽を流すなどの行為がありました。その時は近隣の方達から、警察に苦情の通報が殺到し、警察官が出動する事態になったのです。
他にも、川で打ち上げ花火を200発以上打ち上げ、迷惑行為防止条例に違反したとして逮捕されたケースも。例え、河川事務所や施設管理者の許可を取っていたとしても、節度を守り他の方たちの迷惑にならないようにしましょう。
前述したように、川は「公共の場所」です。他の人たちも使用することを前提に、バーベキューは正しい場所で、ルールを守って行いましょう。
禁止されている場所は事前確認しよう
開催予定の川で、バーベキューが可能かどうかの確認と、同時に行なった方が良いことがあります。
それは、バーベキュー禁止区域が無いかの確認です。川はバーベキューが禁止されていなくても、一部区域では禁止されているケースもあります。こちらも、違反してしまった場合は、前述したように罰金が課せられる場合も。ちなみに、京都市の鴨川では禁止区域でバーベキューを行った場合は5万円以下の罰金が課せられます。
「バーベキュー禁止」だけでなく、「立ち入り禁止」や「キャンプ禁止」「火気禁止」などの看板や注意書きが無いか、よく確認してから、バーベキューを行うようにしましょう。
また、注意書きが無い場合でも、線路や道路の近くでのバーベキューは運行や交通の妨げになることがあります。同様に、民家の近くなどでもバーベキューは行わないように、マナーと節度を守って場所を決めましょう。
川の増水や事故にも注意!
川でのバーベキューで特に、気を付けたいのが川の事故です。政府広報オンラインの記事によると、平成30年の水の事故に遭った方達が1,529人。その内、約半数の692人が死亡もしくは行方不明となっています。全体での水の事故では海。次に川での事故が多いです。しかし、子供の死亡事故に着目すると、河川での事故が45.5%と一番多い割合になります。
特に小さなお子さん連れの方は、目を離さないようにして、一人では絶対に遊ばせず必ず大人が見守るようにしましょう。川は一見、流れが緩やかそうに見えても、流れが激しかったり、浅いと思ったら急に深い場所に足がはまってしまうケースもあります。
他にも川の上流で雨が降ると一気に増水し、河原や川の間にある中州が水没してしまう事もあります。こうした事態を避けるために、バーベキューを行う場所は安全な場所を選びましょう。
また、出発前に、天気予報を確認する事も重要です。雨雲や雷の音が聞こえた時も、すぐに避難できるように火を消すなど準備をしましょう。
火の始末とゴミは必ず持ち帰りを
昨今、川のバーベキューがなぜ禁止されるかご存じでしょうか?
そのほとんどが、ルールを守らない利用者が増えた事が原因です。火の始末をしない、ゴミの散乱などで、川の近隣住民から行政に苦情が入った結果です。当然ですが、火は必ず消す、使用したゴミは必ず持ち帰るよう徹底しましょう。
また、ついやってしまいがちですが、バーベキューで使用した鉄板や食器を川で洗うのは止めましょう。残ったご飯を流すなども、もちろんNGです。
さらに、バーベキューで使う火を直火で行うことは、禁止されています。川辺の石を火で傷つけることは法律で禁止されている行為です。ペットを川で放して遊ぶのもマナー違反になります。
川を利用する人たち皆が、快適に過ごせるように気遣いを忘れないようにするのが大切ですね。
ルールとマナーを守って、素敵なバーベキューライフを!
以上、いかがでしたでしょうか?
川でのバーベキューは、大人も子供も参加でき、かつ専門的知識もそれほど必要の無いアウトドアレジャーです。だからこそ、ルールとマナーをきちんと守ることが大切です。バーベキューを開催する場所の危険なポイントや立ち入り禁止場所などは、参加者同士で事前に共有しておくのも良いですね。特にお子様連れの場合は、川での事故が多いことを念頭に、安全に過ごすように気を付けましょう。
川でのバーベキュー。参加者全員が素敵な思い出になるよう楽しいバーベキュータイムを過ごしましょう。