自宅やいつもの散歩では上手に排泄できるものの、キャンプ場など普段とは違う場所になるとうまくトイレができないといった子も少なからずいるのではないでしょうか。
愛犬とキャンプを楽しむためには、快適に過ごす居場所作りはもちろん、トイレに関する問題もしっかりとクリアしておかなければならないと言えるでしょう。
「自然の中なんだからオシッコしたくなったらその辺にするでしょ」と安易に考えてはいけません。
性格やそのときの状況によっては、いつも通りにトイレができない子います。
この記事では、そんな「愛犬をキャンプに連れていく際のトイレ問題解決法」について解説していきたいと思います。
トイレを我慢してしまうことがある
犬は人間が思っているよりもずっと繊細な動物です。
ちょっとした環境の変化によって安心する場所がなく、ストレスを感じてしまい、トイレを我慢してしまうこともあるのです。
いつものように健康的な排泄が行えるのは「安心感」を感じることができる自宅の中や自宅周辺の散歩中だけ、といった子も中にはいるのです。
例えば引っ越しをしただけで安心感を感じられなくなり、トイレの回数が激減してしまうこともありす。
キャンプにおける愛犬のトイレも同じことが言えます。
到着した時から不安を感じる子もいますし、到着後一時的にテンションが高まり元気そうに見えても、次第にいつもと違う環境下であることを自覚し、不安感が芽生えてトイレを我慢してしまう子もいます。
常に飼い主さんが傍にいてくれればまだ安心感がありますが、日中はアクティビティに夢中になったり、バーベキューやキャンプ飯などの調理に夢中になり、愛犬の相手ができない時間帯もあるはずです。
そうした普段とは違った環境下になることで、トイレを我慢してしまうのです。
よくキャンプに行くので大丈夫!と思っていても、初めて経験するキャンプ環境(その場の音やにおい、人・動物の多さ…などが異なる)やその日のコンディション、年齢など、飼い主が気づかない些細な変化から我慢させてしまうこともあります。
心配し過ぎではないかと思ってしまうのですが、このようなこともあるんだと頭の隅に置いておくと、愛犬の小さな変化にも気付くことができるのではないかと思います。
キャンプ場では愛犬の様子を観察すること、トイレ環境を整えてあげることを忘れないようにしましょう。
まずはトイレ環境を整える
初めてやってきたキャンプ場で、犬としては「どこに排泄すべきか」を考えるはずです。
しつけをされていない犬であれば、思うがままにオシッコやウンチをしてしまいますが、ある程度しつけをしている犬であれば、排泄すべき場所を無意識に探すものです。
しかし、キャンプというテンションの上がるシチュエーションゆえに、飼い主さんも早く楽しみたいと考えてしまい、愛犬のトイレ環境を作らずに遊んでしまうケースも多々あります。
ドッグアンカーなどに繋いで満足してしまうと、当然ながら我慢できずにその場所でオシッコやウンチをしてしまい、そのまま踏んづけてしまうこともあるでしょう。
それを飼い主さんが発見した際に「コラッ!ここでしちゃだめでしょ」と怒ろうものならば、犬としてはパニックとなってしまいます。
どこで排泄すれば良いのか分からなくなり、ギリギリまで我慢するようになってしまうことでしょう。
安心してトイレができる場所を確保する
キャンプ場に着きテントを設営したら、忘れずに愛犬のトイレ場所も確保してあげましょう。
家で使っているトイレトレーやシートを持っていくと、いつも通り排泄できる子もいるのでそういった工夫も一つあると思います。
ただし、この時に「なんとなく」場所を決めたり、「トイレシートを敷いておけば良い」といった考え方でいると、犬は安心して排泄ができず我慢をしてしまう可能性があります。
特に多いのが、人がよく通る場所にトイレを設置してしまったり、散歩へ行ったりしてしまうことです。
こういった状況下では、落ち着いてオシッコやウンチをすることができない子もいます。
テント内や人通りの少ない場所、ちょっとした茂みなど、その子にあった安心できる場所を見つけてあげましょう。
もう一つ注意する点は、トイレシートを定期的にきれいなものに交換してあげることです。
汚れてしまったシートでは排泄できない子もいます。
犬がトイレを我慢しすぎるのは危険
人間もトイレを我慢しすぎると「膀胱炎」などになってしまいますが、犬も同じように膀胱炎になります。
膀胱炎は血尿や痛みなどの症状があります。
せっかくのキャンプで愛犬がそんな状況になるのは避けたいですよね。
また、膀胱炎は治っても再発する可能性が高いです。
キャンプ後も愛犬との楽しい日々が続くように、トイレ環境を整えてあげましょう。
キャンプに愛犬を連れていく際のトイレ問題解決法
飼い主だけでなく、愛犬にも存分にキャンプを楽しんでもらうには、落ち着ける場所を作るだけでなく、「トイレ環境」もしっかりと考えなければなりません。
そんなトイレ問題を解決する方法をいくつか挙げていきましょう。
キャンプ場に着いたらまず排泄させる
キャンプ場に着くと、チェックイン手続きをしてすぐにテントの設営などを行いたくなりますよね。
しかし、焦る気持ちを抑えてまずは愛犬のことを考えてあげましょう。
新しい環境に慣れるために、ニオイを嗅がせながらキャンプ場内をゆっくりと散歩してみましょう。(もちろん犬が立ち入って良い場所を確認しておく)
犬たちも新しい環境を知ることができますし、そこでいったんオシッコやウンチなどをしてくれれば、飼い主としては一安心ですね。
安心して排泄できるトイレ場所を作る
自分たちのテントを設営したならば、愛犬のクレートを置いたり、サークルを設置するなど、居心地の良い空間を作ってあげましょう。
この時に、トイレはなるべく人目に付かない落ち着ける場所に設置してあげましょう。
人があまり通らない側のテント脇などに作ってあげると、安心して排泄できるはずです。
また、さきほども書いたようにトイレシートが汚いとしないケースもあるので、排泄後はすぐにきれいなトイレシートに取り替えてあげましょう。
子犬の場合はテント内にトイレを設置
成犬の場合には、基本的にテントの外にトイレを設置しますが、子犬の場合にはテント内にトイレを用意してあげましょう。
子犬の場合は基本的にトイレの回数が多く、まだ外の環境に慣れていないので、テント内にトイレを設置して安心していつでも排泄できるようにしてあげましょう。
定期的に散歩に連れ出す
飼い主さんが設置したトイレで定期的に排泄してくれれば一番ですが、やはり環境の変化からかトイレを我慢してしまう子も多くいます。
もしも愛犬にそういった兆候があるならば、定期的に散歩に連れ出して排泄を促すといった工夫も必要となります。
特に注意すべきは「夜~朝方」です。
人間が寝ている間に愛犬が起きてトイレとは違う場所に排泄してしまったり、朝までトイレを我慢してしまったりなどのトラブルが起きやすいからです。
愛犬の様子を観察して、夜遅めの時間と朝方早い時間に散歩に連れだしてあげるといった配慮も忘れないようにしてあげましょう。
ソロキャンプでなければ、夜に散歩に行く人と朝方散歩に行く人を分けるなどして、寝不足にならないようにしてくださいね。
トイレに関する便利グッズを持っていく
愛犬をキャンプに連れていくと、トイレまわりのニオイは何かと気になるものです。
快適に過ごすためにも「便利グッズ」を持っていくことをおすすめします。
ニオイが気になるとき
例えば「ウンチを入れておく専用袋」です。
ただのビニール袋だと、どうしてもニオイが漏れてしまいますが、近年ではペット専用のニオイが漏れない袋も販売されています。
この袋があるだけでも、愛犬とのキャンプの快適さが変わって来るでしょう。
他にも、愛犬の排せつ物を屋外で保管できる「ドンパック」を持っていくのもおすすめです。
車の外部に貼れるタイプなので、行き帰りにニオイを気にする必要もありません。
マナーを守ろう!
ウンチだけでなく、おしっこもきちんと処理するようにしましょう。
実は「キャンプ場内で自由にオシッコをさせること」はNG行為です。
サイト内や川辺、人の行き来が多い場所などは避けましょう。
犬を飼っていないキャンパーさんやキャンプ場を管理されている方々のことも頭に入れて過ごすことは、とても大切なことです。
次にサイトを利用する人が長時間過ごすところや座るところ、川遊びをする人など、さまざまな場面での人の気持ちを少し想像することで、多くの人が気持ちよくキャンプ場を過ごせるようになると思います。
外で排泄してしまった場合は、ペットシーツで吸収したり、水を流すなどして処理するようにしましょう。
空のペットボトルの口に取り付けるだけで使用できます。
「ハンディーシャワー」は、水分補給にも使えてとても便利ですよ。
テント内に持参したペットシーツを敷いたり、マナーベルトやおむつを履かせるのも良いでしょう。
まとめ
今回は、「キャンプに愛犬を連れていく際のトイレ問題解決法」について解説してきました。
キャンプという普段と違う環境下では、決められた場所以外に排泄をしてしまう以外にも、「トイレを我慢してしまう」といった問題が出てきてしまいます。
気づかないうちに膀胱炎になってしまう危険もあります。
膀胱炎は血尿や痛みなどの症状があり、再発もしやすい病気なので十分に注意してあげましょう。
- キャンプ場に付いたらまず排泄させる
- 安心して排泄できるトイレ場所を作る
- 子犬の場合はテント内にトイレを設置
- 定期的に散歩に連れ出す
- トイレに関する便利グッズを持っていく
他にもキャンプ場を管理する方、他のキャンパーさんたちにも迷惑にならないようにおしっこに水をかけて流すなどマナーを守って利用することも大切です。
これらのポイントを実践して、人も犬も快適にキャンプを楽みましょう♪