キャンプのトップシーズンと言えば「夏」ですが、「せっかくだから愛犬も連れていきたい」と考える飼い主さんもいるはずです。
しかし、夏のキャンプ場はサンサンと日差しが降り注ぎ、気温も30℃以上になるケースも多いので、熱中症にかかるリスクもあります。
これは人間だけでなく、犬も同じです。
そのため、何かしらの暑さ対策が必須となります。
おすすめの対策としては挙げられるのが、「扇風機」です。
この記事では、そんな愛犬を連れた夏キャンプに「扇風機を活用する」という選択肢について解説していきたいと思います。
扇風機で「暑さ対策」
夏キャンプでは、冒頭でも挙げた通り「暑さ対策」がとても重要となります。
犬は人間よりも体温調整が苦手です。
「暑さ」に関しては特に苦手で、舌で体温調整をしたり、肉球で汗をかくことくらいでしか体温を下げることができません。
夏キャンプは、直射日光や30度以上の気温、そして地面の熱によって、犬が熱中症にかかるリスクが非常に高まります。
そのため、飼い主さんは必ず愛犬の体温が上がり過ぎないような工夫をしなければならないのです。
- 日陰のある場所にドッグアンカーやドッグコットを設置する
- いつでも水を飲めるような状態にする
- 保冷マットなどを利用して愛犬の体温を一時的に下げる
このような方法も有効ですが、おすすめは「扇風機」です。
扇風機の風が愛犬に当たるようにしておくだけで、体感温度は5℃は下げられます。
この5℃の差はとても大きく、30℃を超えた暑さであっても、20℃後半の体感温度にすることが可能であるため、熱中症になる可能性を大幅に下げることができるのです。
しかし、ただ扇風機を持っていったとしても、電源がなければ使うことができません。
近年では、電池で動くミニ扇風機なども販売していますが、残念ながらそれではそれほど体感温度を下げることは出来ません。
おすすめは、「ポータブル電源」を持っていくこと。
もしくは、「サブバッテリー付きのキャンピングカーをレンタルすること」です。
「電源付きサイトを予約する」という選択肢もあるでしょう。
これらの方法であれば、扇風機も日中つけっぱなしにすることが可能なので、愛犬の熱中症対策となります。
特におすすめなのは、やはりポータブル電源でしょう。
1家に1台あることで、アウトドアで活躍するのはもちろん、災害用にも役立ちます。
電力の弱いポータブル電源ではあまり意味がありませんが、5万円程度であれば十分な電力のポータブル電源を購入できるはずです。
愛犬にこんな症状が出たら要注意
人間が暑さや直射日光によって熱中症になってしまうのと同じように、犬も熱中症になる危険性があります。
特に犬は暑さに対しての体温調整が苦手な動物なので、飼い主さんとしては意識して対策をとる必要があるのです。
もしもキャンプをしていて、愛犬に以下の様な症状が現れたならば、それは熱中症である可能性が考えられるので、すぐに対処しましょう。
明らかにぐったりしている
キャンプ場に着き、しばらくはテンション高く遊びまわっていたにもかかわらず、明らかにぐったりとして、動きたがらないのならば、それは熱中症にかかっている可能性が考えられます。
暑い環境下で動き回ったにもかかわらず、水分補給を怠ってしまったり、過度な運動をしたりした場合などに、このような状況に陥ります。
舌を出して息つかいが荒くなっている
犬が舌を出して「ハァハァ」と荒い息づかいをしている光景を見たことがある飼い主さんは多いはずです。
これは暑さによる体温の上昇を防ごうとしている行動となります。
明らかに激しい息づかいで、よだれが出て、体が熱くなっている場合などは、熱中症にかかっている可能性が考えられます。
歯茎が白い、舌が青紫になっている
もしも夏場に愛犬に元気がない場合は、口の中もチェックしてみましょう。
例えば歯茎が白くなっていたり、舌が青紫色に変色している場合は、チアノーゼ(血液中の酸素が少ない状態)になっている可能性が考えられます。
嘔吐や下痢などもあればかなり危険な状態なので、このような症状が現れた場合には、至急動物病院を受診するようにしましょう。
夏キャンプにはどんな扇風機がいい?
夏キャンプに扇風機を持っていくことで愛犬の快適さを確保できることがお分かりいただけたかと思いますが、「どんな扇風機を持っていくか?」もこだわりたいところです。
家庭用の扇風機を持っていくだけでも良いのですが、やはりおすすめは「アウトドア用の扇風機」です。
特に近年ではアウトドア用の扇風機の品質が上がってきていて、各メーカーが高品質な扇風機を発売しています。
コンパクトなのに十分な風力があり、それでいて省エネだったりするので、夏キャンプに愛犬を連れていく際には必ず1台は持っていくべきだと言えるでしょう。
アウトドア用の扇風機の種類
アウトドア用の扇風機は、ここ数年で非常に多くの種類が発売されています。
どのような種類があるのか、挙げてみましょう。
- 手持ちタイプ扇風機
- 卓上用扇風機
- 吊り下げ式扇風機
- 自立式扇風機
次に、それぞれの特徴を簡単にまとめてみます。
手持ちタイプ扇風機
この3年ほどでかなり見かけるようになったのが「手持ちタイプの扇風機」です。
こちらは犬を涼しくさせるには使い勝手が悪く、風量も足りません。
卓上用扇風機
非常にコンパクトでありながら風量も意外に強いのが卓上扇風機です。
愛犬との夏のキャンプにおすすめですが、首振りタイプでないと使いにくいかもしれません。
吊り下げ式扇風機
テント上部につるしたり、ドッグコットの高さに合わせて使用することでかなり快適になるのが「吊り下げ用扇風機」です。
非常にコンパクトでありながらも十分な風量があるので、犬用に購入してみるのも良いかもしれません。
自立式扇風機
アウトドア用の「自立式扇風機」は、非常に強力な風量なので、夏のキャンプでも愛犬が快適に過ごすことができます。
ただし、重さもありコンパクトさも欠けるので、持ち運びは大変になってしまいます。
首振り機能があるとかなり便利です。
サーキュレーターは扇風機よりも劣る
扇風機と似た形状のアイテムとしては、「サーキュレーター」もありますよね。
「扇風機と同じように羽が回って風を起こすアイテムだからサーキュレーターでもOKなのでは?」と考える人もいるでしょう。
しかし、結論としては、やはり扇風機の方が圧倒的に涼しさを感じることができるので、扇風機を持っていけるのであればその方が良いでしょう。
サーキュレーターは、テント内の空気を循環させる程度であれば十分ですが、涼しさを生み出す力はそれほどないのです。
まとめ
今回は、愛犬を連れた夏キャンプに「扇風機を活用する」という選択肢について解説してきました。
犬は体温調整が苦手な動物で、特に暑さには弱いので、「暑さ対策」は必要不可欠です。
もしも愛犬が「明らかにぐったりしている」「舌を出して息つかいが荒くなっている」「歯茎が白い、舌が青紫になっている」といった状態ならば、熱中症にかかっている可能性が高いと言えます。
日陰にドッグアンカーやドッグコットを設置したり、保冷マットを活用するなどの対策も有効ですが、やはりおすすめは「扇風機」です。
特にアウトドア用の扇風機は、サイズもコンパクトでパワフルであり、省エネなので、夏キャンプで重宝するはずです。
夏キャンプに愛犬を連れていく際には、ぜひアウトドア用の扇風機を1台購入し、愛犬を快適に過ごさせてあげましょう。