冬の寒さも和らいでくると、いよいよ春が訪れます。
キャンプは一年を通して楽しめるものですが、経験豊富なキャンパーさん以外はやはり春~秋の季節に出かけることが多いのではないでしょうか。
そのため、あたたかな春になると一気にキャンプに出掛ける人も多くなります。
中には愛犬を連れてキャンプに行く人もいるでしょう。
キャンプ人口が多くなる春以降は、特に犬連れのキャンプは気を付ける必要があります。
この記事では、そんな「愛犬とのキャンプで気をつけること」について解説していきたいと思います。
愛犬とのキャンプで気をつけること
キャンプではしばしば、キャンパーさんが連れている犬がトラブルを起こしてしまうことがあります。
またいつも過ごしている環境と違うので、犬自身の体調や精神面が不安定になってしまい、不調を招くこともあります。
飼い主としては、これらすべてのリスクをなるべくゼロに近づけたいですよね。
それでは、具体的な気をつけるポイントを挙げていきましょう。
無駄吠えさせないような工夫を行う
キャンプ場は、とても広いのですが、冬以外のシーズンは他のキャンパーさんも多くなります。
それゆえに、愛犬が吠えた際に不快に感じる可能性も高くなります。
ごくまれに軽く吠えるくらいであれば、さほど問題にはなりませんが、断続的に吠え続けてしまうと近隣のキャンパーさんからクレームが来ることもあります。
特にキャンプファイヤーも終わり寝始める時間や夜中に吠えてしまうと、大迷惑となってしまいます。
飼い主さんとしては、そうならないように普段から無駄吠えしないようにしっかりとしつけをしておくべきでしょう。
ただし、よくあるのが「いつもは吠える子じゃないのになぜかキャンプ場で無駄吠えをしてしまう」といったケースです。
こういったケースでは、愛犬が精神的にストレスや不安を感じている可能性が考えられます。
環境が変化したことによって、警戒心の強い犬や臆病な犬は精神的にストレスを感じて吠えてしまうのです。
そのため、クレートなどを持参し中に普段使用している毛布やクッションを入れるなどして「愛犬が落ち着ける場所を作ってあげる」という工夫が必要不可欠です。
ドッグコットやドッグベッドなどを持参するのもGOODです。
キャンプまでにクレートやドッグコット、ベッドに慣れる練習をしておきましょう。
そうすれば、ここは安心できる場所だと理解してキャンプ場で落ち着いて過ごすことができます。
他にも愛犬に合った方法を見つけておくと、より安心ですね。
キャンプ場ではリードは必ずつける
ペット可のキャンプ場であっても、犬連れでないキャンパーさん達もいます。
中には犬に対して恐怖心を持っているキャンパーさんもいるかもしれません。
他にはペット可とそうではないところで、場所が分けられている場合もあります。
もしもリードを付けずに(付けていてもそのまま放している状態で)過ごしていたなら、何かのタイミングで他のキャンパーさんのサイトに愛犬が入っていってしまう可能性も十分にありえます。
特にキャンプ場では、多くのサイトでバーベキューをしたり美味しそうなキャンプ飯を作っていたりします。
嗅覚の優れた犬にとっては、そのすべてに興味を惹かれることでしょう。
リードが繋がれていなければ、匂いにつられてフラッと違うサイト内に侵入してしまう可能性は高くなります。
そうなったとき、他のキャンパーさんには大変迷惑になりますし、それだけでなく愛犬のリスクも伴います。
怪我をしたり、落ちている玉ねぎなど犬が食べてはいけないものを口にしたりするリスクが高まるからです。
そうならないためにも、ドッグアンカーなどを必ず持っていくようにしましょう。
「テントのペグに引っかけておけばいい」といった飼い主さんもいますが、これは避けた方が良いと言えます。
超小型犬であればテント用のペグでも引き抜かれることはありませんが、小型犬以上であれば何度も引っ張られるうちにペグが抜けてしまう可能性もあるからです。
愛犬の大きさに合わせた強度と重さのドッグアンカーを使用することができれば、安心して繋いでおくことができます。
また、就寝中も気を付けなければなりません。
就寝中はリードを外してテントの中で一緒に寝ることもあるかもしれませんが、人間が寝静まった後に犬がテントの外に出てしまい、他のキャンパーさんのテントに侵入してしまう可能性もあります。
最悪の場合は、野生動物と勘違いされて撃退されてしまう可能性もある(夜遅くのキャンプ場は明かりも極めて少なく、イノシシなどと間違われる可能性もある)のです。
そうならないためにも、十分に気をつけてリードを使用する必要があります。
普段食べているドッグフードを持参
愛犬をキャンプに連れていく際、最初に用意して忘れないようにしておきたいのが、「ドッグフード」です。
この時、必ず「普段食べているドッグフード」を持参するようにしましょう。
なぜならば、キャンプ中にお腹を壊す犬が意外と多いからです。
普段と違う環境という精神的な問題もあるのかもしれません。
また、バーベキューやキャンプ飯を食べている時に、人間の食べる食材を与えてしまうこともあるでしょう。
飼い主さんがそういった食材をあげなくても、盗み食いをしてしまう可能性も考えられます。
他にも、川遊びをしている際に水を飲み込んでしまったり、体が濡れて体温が下がったりして下痢の症状が出てしまう犬もいます。
そういった環境であるにもかかわらず、普段とは違ったドッグフードを与えてしまうと、余計に胃腸を壊しやすくなります。
忘れてしまった場合、近場で同じドッグフードを売っているお店があれば良いですが、ネットで購入しているドッグフードなどはお店で販売していない可能性の方が高いので、違った種類のドッグフードをあげなければなりません。
愛犬の体調を考えて、普段食べているドッグフードを忘れないようにしましょう。
キャンプ中の愛犬の下痢について詳しくご覧になりたい方はこちらから。
狂犬病・混合ワクチン接種証明書を持参する
日本では、狂犬病予防接種が義務付けられていますよね。
当然のことながら、愛犬に毎年狂犬病予防接種をさせなければいけません。
また、混合ワクチンの接種は義務ではありませんが、キャンプの場合には様々な生物が生息する自然の中に長時間滞在することになり、伝染病などのリスクが高まります。
そういった病気を防ぐためにも、混合ワクチンの接種をおすすめします。
しかし、近年その必要性が絶対ではなくなってきますし(抗体検査を行い、十分に抗体が残っていれば毎年ではなく複数年に1度で良いという方針もある)年齢や病気の有無により接種しないという選択肢もあります。
愛犬の状況とキャンプ場という場所へ訪れるということ、などをよく考えて愛犬に合ったワクチン接種の選択することがとても大切です。
キャンプ場によっては、十分に抗体が残っている子や年齢や病気等で狂犬病・ワクチン接種が難しい子に発行される「接種の猶予証明」の提示でも良いとしているところもあるので、訪れる前に確認しておきましょう。
これらの接種証明証は、トリミングやドッグラン、宿泊施設で提示が求められるようにキャンプ場でも提示が必要になる場合があります。
もしも忘れてしまった場合には、入場することができません。
そのようなことにならないためにも、キャンプに行く際には、狂犬病予防・混合ワクチン接種証明書の原本またはコピー、写メを撮った画像を持っていきましょう。
予約の際に愛犬を連れていく旨を伝えた際に、スタッフの方から「証明書を持参ください」と言ってくれるキャンプ場もありますが、何も言われないケースもあります。
チェックインの際にトラブルになる可能性も考えて、必ず持参しておいた方が良いと言えるでしょう。
また、持参することで、予定になかったけれど近くにドッグランを見つけたから寄ってみる、ということもできるのでキャンプの楽しみ方も広がります。
寒さや暑さ対策を徹底する
人間と同じように、暑さや寒さといった温度に対する対応は、犬にもしっかりとしてあげたいところです。
暑さであれば、サマーカットなど毛を短めにカットして億のも効果的ですし、扇風機や保冷マットなどで涼むことができるようにするのも良い方法です。
また、冬の季節でなくても、キャンプ場は日が落ちた後は気温がグッと下がります。
そのため、犬の洋服や電気ファンヒーター、犬用湯たんぽなどを持参するのも良い方法となります。
その他、寒さ対策についてはこちら。
暖房器具について詳しくはこちらを参考にしてみてください。
犬種や年齢、病気の有無によってさまざまな工夫があります。
それぞれの愛犬に合った快適に過ごせる対策をとりましょう。
まとめ
今回は、「愛犬とのキャンプで気をつけること」について解説してきました。
楽しいキャンプに愛犬も連れていけば、最高の時間を過ごせますが、何も対策なしに行くのはNGです。
以下の5点を確認してからキャンプに行くようにしましょう。
- 無駄吠えさせないような工夫を行う
- キャンプ場ではリードは必ずつける
- 普段食べているドッグフードを持参
- 狂犬病予防・ワクチン接種証明書を持参
- 寒さや暑さ対策を徹底
これらのポイントを意識して、より一層充実した時間を過ごしてくださいね!