冬が終わると、いよいよキャンプシーズンが到来します。
天気の良い日にキャンプを楽しむのは最高ですよね。
犬を飼っている人であれば、「愛犬もキャンプに連れて行きたい」と思うかもしれません。
しかし、犬をキャンプに連れていく際は、いつもの何倍も気を使う必要があります。
特にアクティビティや温泉に入りに行くなど、飼い主さんがテントから離れる際に愛犬をお留守番させるケースでは、細心の注意を払うべきです。
そもそも愛犬を一人ぼっちにしても良いのか、ということも気になることと思います。
この記事では、そんな「キャンプで愛犬にお留守番させてもいいのか」について解説していきたいと思います。
そもそもキャンプ中に犬をお留守番させてもいいの?
愛犬をキャンプに連れていく際には、必ず「ペット可のキャンプ場」を予約する必要があります。
しかし、ペット可のキャンプ場だとしても、「愛犬を一時的にお留守番させてもいいのかな?」と疑問に思う人もいるはずです。
結論から言えば、キャンプ場によっては犬をサイト内や車内に留守番させることを禁止している所もあります。
トラブルを防ぐためにも、留守番をさせる可能性がある場合には、事前にキャンプ場に問い合わせをしましょう。
利用するキャンプ場の規約に、お留守番のことが書かれていないこともありますが、できる限り一人ぼっちにさせないようにしましょう。
理由は様々なリスクを伴うからです。
次の章では、リスクの内容を具体的に紹介していきます。
キャンプで犬にお留守番をさせるリスク
普段から自宅に愛犬をお留守番させて仕事や遊びに行っている飼い主さんであれば、「愛犬にお留守番をさせる」ということに対してそれほど抵抗感がなかったりします。
しかし、非日常であるキャンプ場という空間では、飼い主さんが目を離すことで様々なリスクの可能性が高まります。
いくつか起こりえるリスクを具体的に挙げていきましょう。
犬が脱走してしまう可能性がある
愛犬をキャンプ場のテント周辺に繋いでおき、短時間でもお留守番させることで、脱走してしまう可能性があります。
「ドッグアンカーに繋いでおいたから大丈夫」
飼い主さんとしては、そんな感情によって愛犬から離れてしまうのです。
しかし、飼い主さんと離れてしまった犬は、いつもと違う環境に不安を感じてしまい、その場を離れようとしてしまうこともあります。
そうなるとかなり力強く引っ張るため、脱走する可能性は大いにあるのです。
急な体調の変化に気が付けない
キャンプでは、愛犬が体調を崩すケースが意外と多いものです。
水遊びで体が冷えたり、川の冷たい水を知らぬ間に飲み過ぎていて下痢の症状が出たり、水中毒になるケースもあります。
また、夏から秋にかけては、蜂などの虫に刺されてしまうこともあります。
気温が高かったり、直射日光に当たる時間が長ければ、熱中症のリスクも高まります。
その他にも多くの危険が潜んでいます。
もしも留守番をしている時にそのようなトラブルが起き、体調が悪化してしまったら、かなり危険であると言えます。
人間が誰もいなく、繋がれた状態のままであれば、最悪の場合は命にかかわるでしょう。
愛犬の体調の変化に気付けないのは、非常に大きなデメリットであると言えるでしょう。
他のキャンパーさんや管理人さんの迷惑になる
テント周辺に誰も人がいないにもかかわらず、犬だけが繋がれた状態で放置されていると、他のキャンパーさんや管理人からすると心配になりますよね。
犬自身のことも心配ですし、犬の様子によっては自分たちの身の危険も感じることでしょう。
もし万が一逃げてしまえば、管理人さんは放っておくことはできず、通常業務に加えて迷子犬の対処に時間をかけなくてはなくなります。
また、いつもは吠えないと言って出掛けたものの、一人ぼっちになってから鳴き続けてしまうことがあります。
こういった場合にも他のキャンパーさんや管理人さんに迷惑をかけてしまいます。
犬連れキャンパーによるマナー違反が多く見られ、犬連れ禁止になってしまったキャンプ場もあるので十分に注意しましょう。
短時間であればそれほど問題視されないですが、一定時間以上お留守番させていると、犬を放置していると捉えられ、上記の理由によりクレームや指摘されてしまう可能性もあります。
愛犬とキャンプに行くときには、できる限り一人ぼっちにすることのないよう心がけましょう。
安全に愛犬にお留守番させる方法
前述した通り、キャンプにおいて愛犬をお留守番させるのは、リスクのある行為となります。
これはテント内やサイト内、はたまた車の中であっても同様です。
しかし、ソロキャンパーであれば、トイレの際や食器洗いの際に留守番させなければならないケースもありますし、2人以上のキャンプであっても、留守番させなければいけないケースは起こりうるものです。
そのため、念のために「安全に愛犬にお留守番させる方法」を知っておくことが大切です。
ドッグアンカーを吟味にする
ドッグアンカーに繋ぐことで、引っ張っても簡単には抜けないようにはなりますが、万が一に備えて抜けにくい物を購入するようにしましょう。
耐久性に優れたステンレス製もおすすめですし、スクリュー式のアンカーも抜けることがほぼないので安心です。
また、ドッグアンカーにはおよその適性の太さがありますが、お留守番をさせる可能性がある際は、適正よりもやや太めのサイズを選んでおくと安心できるでしょう。
他にも、「重り型のアンカー」を使うのもおすすめです。
愛犬に合ったものを十分に吟味して用意しておきましょう。
直射日光に当たらない工夫をする
犬は人のように汗をかくことができず、体温調節が苦手です。
気温や湿度が高かったり、気道に問題があったりする場合、じょうずに体温を下げることができません。
短頭種の子や被毛の暑い子、肥満気味や幼犬、老犬、病気のある子などは要注意です。
直射日光や地面からの熱は、熱中症になったり、脱水症状を起こしたりする危険性があります。
過度の運動や暑い中でのお散歩も熱中症の原因になるため、お留守番の時間が短時間だとしても、直射日光をさけてお留守番させるということは頭に入れておく必要があります。
タープやマルチシェードなどを利用して、直射日光が当たらないような工夫をしましょう。
地面の熱を避けるために、ドッグコットを利用するのもおすすめです。
必ず水を飲めるようにしておく
「ちょっとの時間だから大丈夫」
そんな考えでふらっと愛犬から離れたとしても、キャンプという非日常の空間ではテンションが上がり、飼い主さん自身が愛犬をお留守番させていることを忘れてしまうといった可能性もあります。
夏以外で余程長時間留守番させなければ、熱中症になる危険性は低いですが、それでもやはり「いつでも水分補給ができる状態」にしてあげることは重要です。
器型の容器に水を入れると、リードやワイヤーが絡まりひっくり返り水がすべてなくなってしまう可能性もあります。
それゆえに、器がひっくり返らないような工夫をするか、給水スタンドなどを利用することをおすすめします。
事前に無駄吠えしないよう徹底する
キャンプ場には、当然ながら他のキャンパーさんもいます。
お留守番中に無駄吠えしてしまう子だと、周りのキャンパーさんたちに迷惑になってしまいます。
少しでもその可能性を減らすために、事前に(日頃から)無駄吠えしないようなしつけを徹底した方が良いでしょう。
また、よくあるのが、家でのお留守番では吠えない子がキャンプ場では吠えてしまうという場合です。
いつもと違う場所に一人になってしまうことで不安になってしまうのです。
そういう場合は誤飲などの注意をはらいつつ、長く遊べるおもちゃやおやつ(知育玩具を使うと長時間持つ)で気を紛らわせるなどの工夫が必要になります。
事前にどのようなものに興味があるのか試しておくことをおすすめします。
一人ぼっちにしないよう工夫する
ソロキャンプの場合は当てはまらないのですが、複数人でキャンプに行く場合には、誰か一人は愛犬と一緒に過ごすようにしましょう。
例えばキャンプ場に温泉施設がある場合は、みんなで入りに行きたくなりますよね。
しかし、犬連れキャンプでは、まず犬の安全を第一に考えるべきです。
それゆえに、交代で温泉に入るといったような配慮が必要です。
買い出しなども、基本的に誰か1人は愛犬の傍にいてあげるようにしましょう。
人には安全であることが分かっており、楽しめるものなどがありますが、犬には基本的に飼い主さんしか頼るものはありません。
愛犬の視点でものごとを考えてあげることで、人も犬も楽しい時間を過ごすことができるでしょう。
まとめ
今回は、「キャンプで愛犬にお留守番させてもいいのか」について解説してきました。
キャンプでは、基本的に犬にお留守番させないようにすべきですが、どうしてもといった時には、以下に示すポイントを意識してみてください。
- ドッグアンカーを吟味する
- 直射日光に当たらない工夫をする
- 必ず水を飲めるようにしておく
- 事前に無駄吠えしないよう徹底する
- 一人ぼっちに工夫をする
愛犬に負担をかけないよう、周りに迷惑をかけないように気をつけて、楽しい思い出を作りましょう!