
この記事ではこれから登山を始めたいと思っている方に向けて、登山用のザックの選び方をできるだけわかりやすく解説しています。
YouTubeと連動しているので、動画で見たい方は下記の動画をどうぞ!
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ヤギ先生!
前回の話で靴は登山用のものを使うことが望ましいこと、よく分かったけど、ザックについては確か、元々持ってたようなリュックでもいいって言ってたよね?

うん、初心者向けの日帰りできる低山レベルであれば、正直、街で普段使っているようなリュックでもいいと思うよ。
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よかった〜。
実はね、ボク、登山靴買っちゃったんだ!ヤギ先生に教えてもらった通り、3軒ぐらい回って、たくさんの靴を履いてみてから決めたんだけど、足に合って気に入った靴が3万もして・・・
おかげでバイト代半分もなくなっちゃった〜

イヌくん・・・無理せずにね、って言ったのに。
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えへへ。
ザックも買いたかったんだけど、ちょっとお金足りなくなっちゃった!でも、せっかく靴も買ったし、早く山行きたくて・・・

なるほど、イヌくん。2話で話したように、イヌくんがどんな山に行きたいかにもよるけど、最低限の必ず必要な持ち物が入ればそれでいいと思うんだ。
でも、これから先もずっと登山をやっていくのなら、きっと荷物が増えても快適に背負える登山用のザックが欲しくなると思うよ。
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やっぱりそうかなぁ。

今回はザック選びのポイントと、パッキングのコツについても合わせて解説していくよ。
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ザックのこと詳しく教えてもらおーっと!
ザックを選ぶ時のポイント

今回のテーマは、
『登山で最重要のひとつ!リュック(ザック)を選ぶポイント』。
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前回に引き続き、登山で大切な持ち物についてだね!

イヌくん、登山用品店に行ったことあるなら壁一面にたくさんのザックが掛けてあるのを見たことあると思うんだ。
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見た見た!大きさも形も微妙に違うやつがたくさんあって、選ぶの大変そうって思った!

うん、ザックを選ぶときのポイントは大きく分けて2つあるよ。
どんな登山がしたいかで選ぶ

初めに、自分がどんな登山をする予定なのか、ということ。日帰り登山なのか、山小屋に1泊するのか、テント泊で縦走するのか、自炊はするのかなどその人の登山スタイルによって、持っていく荷物の量は変わってくるよ。
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なるほど!ボクはひとまず日帰り登山から始めたいから、小型のザックでいいよね。

そうだね、ちなみにザックの容量はリットルで表記されるよ。
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おお、細かく分かれてるんだね。

日帰りだけど山で自炊をしてみたい、山小屋泊もしてみたいという人には30リットルぐらいの大きさのザックがあると幅広く使えておすすめだよ。
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なるほど!じゃあ、ボクも先のことを考えて30リットルぐらいのにしようかな!
ザックの形状で選ぶ

おおよその容量が決まったら、次はザックの形状に注目してみて。私が今まで使ったザックで、実際に使いやすいと思ったポイントを述べていくよ。
背面部分

まずは背面部分の形状について。
荷物を背負って登っていると、ザックと触れる背中部分にたくさんの汗をかくよね。登山用のザックはこの背中の部分に様々な工夫がしてあるよ。メーカーによって形状は異なるけれど、大きく分けると背面パッドタイプと背面メッシュタイプの2つがある。
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メッシュタイプの方が涼しそう!

うん、パッドタイプはザック本体が背中に直接触れるので、少し熱がこもりやすくなっているよ。
対してメッシュタイプは、ザック本体と背中の間に空間があるためパッドタイプよりも熱がこもりにくい設計になっているよ。
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汗っかきのボクにはこっちの方が良さそうだ!

そうだね。
ただ、メッシュタイプは体とザック本体が少し離れている分、重心が少し後ろにあると言える。重い荷物を背負った時、体にグッとフィットするのはパッドタイプの方かもしれないね。
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なるほど、何にせよ実際に背負ってみる方が良さそうだね!

ちなみに、ザックにもモデルによってはサイズがあって、背骨の長さを表す背面長によって決まってくるよ。
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えー、ザックにもサイズがあるなんて知らなかった!

男性と女性で背中の長さは異なるからね。
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確かにそうだ!
ウエスト部分

次に、ウエスト部分について。
大型のザックになればなるほど、しっかりとしたパッドのウエストベルトが付いているよ。
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ザックといえばこの腰のベルトってイメージある!

ウエストベルトには荷物の重さを肩だけでなく腰にも分散する役割があるよ。
でも、ウエストベルトがあると腰の動きが制限されてしまうため、最近では敢えてウエストベルトのパッドを無くしテープのみにしているものあるよ。
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え。肩、痛くならないのかな。

このタイプは、ザックの重心を高くし、またチェストベルトを合わせて使うことで軽く背負うことができるようになっているよ。
またパッドがなくなることで腰骨の可動域が広がり、とても開放感がある。
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そうなんだー。いろんなタイプがあるんだね。

あ、お店でザックを試してみるときは、必ず重りを入れて試すようにしてね。
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そっか、ザックが空っぽの状態で山を歩くことはないもんね!

うん、大体の登山用品店にはザックコーナーに重りが置いてあるはず。
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わかりました!
何かと便利なポケット

他には、ポケットの位置や大きさも確認しておいた方がいいかな。ザックには行動中に便利なファスナーやポケットがたくさん付いているよ。
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ウエストベルトのポケットは歩きながらでもさっと取り出せるように飴やチョコレートなどの行動食を入れたり、着脱することが多い手袋などを入れておくのに便利だよ。
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確かに便利!
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他にもザックの側面にあるサイドポケットはザックを下ろさなくても水筒の出し入れができるし、ザックのフロント部分の大きなポケットは脱いだ上着などをざっくりとしまうことができて便利。
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メッシュになっているから濡れてしまったものを入れておくのにも良さそうだ!
雨蓋部分の有無

では次に、雨蓋があるかどうかについて。
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中型以上のザックはほとんどのものが雨蓋式となっていて、雨蓋がないザックと比べると、多少の雨なら水の侵入を防ぐことができるよ。またこの雨蓋部分にもファスナーがついているので、行動食など小物の出し入れをしやすくて便利だよ。
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パンとか潰れやすいものを入れておくのにも良さそう!
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そして、雨蓋のテープの長さを調節してザック自体の容量を調整できるモデルもあるので、汎用性も高いと言える。
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なるほど!
1気室か2気室か

また、ザックの本体部分が1気室なのか2気室なのかもポイント。
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2気室というのはザック内部が上下で仕切られており、下部にもファスナーがついているタイプのことで、ザックの底部分に入れたものでも取り出しやすくなっているんだ。また、この仕切り部分を開いておけば1気室化することもできるので、荷物の内容によって使い分けることもできる。
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へー、ザックの中でどこに何を入れたかわからなくならなさそうで便利だね!

そうだね、でも今まで述べたポケットやザックの形状については、便利な反面、気になる点もいくつかあるんだ。
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へ、そうなの?
ザック自体の重さも考慮する

ザックにポケットや細工がたくさん施してあると、その分使う素材やファスナーが増える。すると、自然とザック自体の重さも増えてしまうよね。
最近は軽量であることが重視される傾向にあるので最低限の機能性があればいいとする場合も少なくないんだ。
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そうなんだ〜。

でも、最近は軽くて耐久性の高い素材も増えているから、選択肢はたくさんあると思うけどね。
他に、ザックの外側はすっきりとさせておくべき、と考える人もいる。
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どういうこと?

よく、コップなどザックの外側に色々なものをぶら下げた状態で歩いている人がいるよね。すぐに取り出せて便利だと言えるけれど、倒木の隙間を通過する時や狭い山道でのすれ違い時などにそれが引っかかってしまい、転倒の原因にもなりかねない。
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そういう危険もあるのか!それで相手に怪我をさせてしまったら大変だ!

うん、だから、なるべくザックに対して横方向に広がらないようにするなど、パッキングにも気を遣って欲しいんだ。
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そっかぁ、そういう点も考えた上で、自分の登山スタイルに合ったザックを選ぶべきなんだね。
ザックのパッキングのコツ

パッキングのやり方にもコツがあるんだ。
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ただ荷物を詰めるだけではダメなの?
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疲れにくく歩きやすく背負うためには、ザックは上部に重心を作ることが大切。大まかに言うと重たいものは上の背中側、軽いものは下に入れることを意識してみてね。
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なるほど!

ちなみに上というのは肩から腰付近のことであって、雨蓋などの最上部に重たいものを入れるとかえってバランスが悪くなるから気をつけてね。
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わかりました!

あとは使用頻度に合わせたパッキング。
行動食や地図など使用頻度の高いものは雨蓋など上部に入れ、あまり使わないものはザックの底にしまっておく。
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そっか、重さと使用頻度でパッキングしていけばいいんだね!

うん、この時、細々とした小物類はスタッフバッグに種類分けをして入れておくと、ザックの中で見失わなくていいよ。
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スタッフバッグなんてものがあるんだ!

服など濡らしたくないものは、防水のスタッフバッグに入れておくことも大切。
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なるほど!カメラとか壊れやすいものも入れておいた方がいいね!

パッキングについては荷物が軽い日帰り登山ではあまり気にしなくても大丈夫だけれど、荷物が増え、重たい荷物を長時間背負うような登山ではとても重要になってくるから普段から意識するようにしておくといいよ。
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わかりました!
まとめ

イヌくん、ザックの種類・選び方とパッキングのコツについては以上。
今回の要点をまとめると以下の通り。
- 日帰り・山小屋泊・テント泊・自炊の有無など、どのような登山をするのかによって容量を決める。
- 背面部分・ウエストベルト・ポケット雨蓋の有無など実際の登山時をイメージしながら自分が使いやすいと思う形状のザックを選ぶこと。
★パッキングでは重いものを上部の背中側、軽くてあまり使わないものを下部に入れることを意識的に行う。
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ザックもたくさんの種類があって自分のスタイルに合ったものを選ぶ必要があること、よくわかりました!

うん。
ザックは色もたくさん種類があるから、是非気に入ったものを見つけてね。
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自分のテンションが上がるザックで山に行きたいなー!

次回の内容は、登山の時の服装について。
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登山の時、大切なのは重ね着をすることって前に言ってたよね!

お、よく覚えていたね。普段着ている服を着ても大丈夫なのか、その辺りも詳しく解説するよ。
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わかりました!

では、今日はここまで。
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ありがとうございました!