
この記事では、これから登山を始めたいと思っている方に向けて、山ご飯に必要な道具やおすすめメニューなどをわかりやすく解説しています。
YouTubeと連動しているので、動画で見たい方は下記の動画をどうぞ!

イヌくん。
今回は、山で作るご飯についてだよ。
.png)
山ご飯って、すっごく憧れる!
山の上で出来立てのあったかいご飯が食べられたら、幸せなことこの上ない・・・

うん、山で食べるご飯って、お湯を注いだだけのカップラーメンでさえも美味しい。でも、せっかくなら少し手の込んだご飯も食べたいよね。
持っていけるものが限られる登山で、こだわった料理を作るためには、準備の段階から、できるだけ山で簡単に調理ができるよう工夫することが大切。
今回の内容は以下の通り。
- 山ご飯に必要な調理器具
- あると料理の幅が広がるグッズ
- 食材を日持ちさせるための工夫
- 山に向いている食材やメニュー

山ご飯に必要なものや、あると便利なグッズ、また山に適した食材やメニュー、日持ちさせるための工夫などをお伝えしていくよ。
.png)
はい!よろしくお願いします!
山ご飯を作るのに必要な道具

では、まずは山ご飯を作るのに必要となる道具について。


調理には少なくとも、シングルバーナー、燃料、ライター、コッヘルは必要となる。
.png)
バーナーは外せないね。
バーナーにはどんな種類のものがあるの?
バーナーの種類

バーナーはかなりの種類があるのだけれど、選ぶ時は、軽量コンパクト性、一体型か分離型か、どの燃料を使うタイプか、の3点についてみるといいよ。
軽量コンパクト性で選ぶ

ちなみにこれがシングルバーナー本体。

.png)
わぁ、こんなにもコンパクトなんだね!

そうだね。ゴトクの大きさや点火装置の有無などにもよるけど、基本的に登山用のバーナーは本当にコンパクト。
選ぶ時は、収納時にどれぐらいコンパクトになり、重さは何グラムぐらいあるのかにも注目してみてね。
.png)
登山ではできるだけ軽いものが良いもんね!
一体型 or 分離型

そして、シングルバーナーは大きく分けると一体型と分離型があり、それぞれ特徴があるよ。


一体型はコンパクトだけど、地面からの距離がある分、安定性に少し欠ける。対して分離型は、少しかさは増えるけど、地面との距離が短く、大きいコッヘルなどを置いても安定感がある。
.png)
なるほど。
どんな料理を作りたいのかにもよりそうだね。
使用する燃料の種類

あと、シングルバーナーの燃料は大きく分けるとCB缶、OD缶、ガソリンの3種類。
CB缶はカセットコンロなどにも使われるガスボンベ。

.png)
これは家にもあるし、見たことあるやつだ!

CB缶はコンビニにも売っており、手に入りやすく、値段もリーズナブルだけれど、少し大きいのでかさ張るのが難点。


対して、こちらがOD缶と呼ばれるタイプのガスボンベ。

あ、また違う形のガス缶があるんだ!

OD缶は、登山用品店など取り扱いのあるお店は限られるけれど、コンパクトなタイプもあり、登山にはより向いていると言える。ただし、値段はCB缶より少し高いかな。

なるほど。

ちなみにOD缶はコッヘルの中にすっぽりと収めることができる場合が多いので、よりコンパクトだよ。
.png)
それはさらにポイント高いな!
少し高くても持ち歩きのことを考えると、山ではOD缶を選んだ方が良さそう!


他に、ガスでなくガソリンを使うタイプのバーナーもある。
こちらは点火の際にプレヒートが必要だったり、定期的にメンテナンスが必要なので少し手間がかかる。また、液体なので重いのも難点。しかし、値段も安く火力も強いため、根強い人気があるのも確か。
どちらかというとグループ登山などで、たくさんのご飯を作るときに向いていると思うな。
.png)
なるほど!
湯沸かしの早さは『ジェットボイル』が早い

他に、少し特殊なタイプでジェットボイルというバーナーもあるよ。


ジェットボイルはその名の通り、お湯を素早く沸かしてくれる。
.png)
そんなのがあるんだ!

最短で100秒でお湯を沸かすことができるタイプもあり、インスタントやレトルトなど、お湯で食べる食材がメインの時は時間短縮になって便利。


そして、バーナーとガス缶がコッヘルの中に無駄なく収まり、コンパクト性にも優れている。
.png)
へぇー!ジェットボイル便利そうだね!

たくさんのタイプが出ているから、サイズなど自分に合ったものを選べるよ。
.png)
わかりました!
あると料理の幅が広がるグッズ

では次は、あると料理の幅が広がるグッズを紹介していくよ。
小型フライパン

まず、小型のフライパン。


目玉焼きなど、深型のコッヘルでは作りにくい焼き物や炒め物が作れて便利。少し深さのあるタイプなら、鍋として兼用する事もできるよ。
.png)
フライパンか!確かに便利そう!

アルミやチタン性のものは軽量ではあるけれど、炒めものをすると焦げ付きやすいので、表面が加工されたタイプがおすすめだよ。
ちなみに私は、このフライパンでよくステーキを焼くよ。

.png)
山でステーキ?!
めっちゃ贅沢だけど、焼くだけで簡単に作れるし、登山には確かに向いてる!

岩塩やタレなどで、味変して楽しむのもたまらないよ。
.png)
うわー、やってみたいなぁ!
メスティン

次に紹介するのはメスティン。


メスティンって初めて聞いた!

メスティンはコッヘルの1種で、一般的なコッヘルと比べると、少し形状が違う。
お弁当箱のような形は実はザックの中でデッドスペースが生まれにくく、しかも中に調理器具を収納しやすい形状なんだ。メスティンは炊飯もできるし、そこ網を敷いて蒸し料理や薫製なども作れてしまうという優れもの。
.png)
山で蒸し料理?!薫製?!

もちろん深さもあるのでスープなど煮込み系もOK。
メスティンが一つあれば、アイディア次第でさまざまな料理ができるんじゃないかな。
.png)
それは便利だ!ボク、コッヘルはメスティンにしようかな!

ちなみにメスティンでご飯を炊く時は、ガスバーナーではなく固形燃料を使うのがおすすめ。


固形燃料は100円ショップでも手に入り、ガスボンベのように場所を取らないので、両方持っていってもそれほど邪魔にならない。燃料の受け皿も軽量コンパクトなものが出ているよ。
.png)
へぇ!それなら気軽に使えるね!

メスティンで自動炊飯、って言われるぐらい、簡単にご飯を炊くことができるから、是非試してみてね。
.png)
わかりました!
メスティンでご飯を炊いている間に、他のおかずを作ったりしてもいいね!
シェラカップ

では、次はシェラカップ。

.png)
あ、これは見たことあるな!

実はシェラカップって、かなりの万能選手だと私は思っていて。この絶妙な形状のおかげで、お皿としても、コーヒーなどを飲むカップとしても使える。
また、金属製のシェラカップは直接火にかけても問題ないので、コーヒーを温め直したいときや、ちょっとしたおつまみを作る鍋としても使える。
.png)
へー!一人分ぐらいなら十分だね!


内側に目盛りが付いているものは、計量カップにもなるし、重ねて収納できるのでかさばらない。
.png)
これは一つ持っていて損はなさそうだね。

最近はいろんな素材のものがあるけど、登山には軽量なアルミやチタン製のものがおすすめかな。サイズもさまざまなタイプがあるから、自分に合うものを見つけてね。
.png)
はーい!
ミニロースター

では、次におすすめするのはミニロースター。


これは網が2枚になっていて、下部の網による遠赤外線効果で、じっくりと熱を加えることができる。これがあれば、パンを温めたり、お餅を焼くことだってできるよ。
.png)
山でお餅?!最高じゃん!

わたしのおすすめは、山で食べるぜんざい。


水とあずき缶を温め、お餅を入れるだけだから作るのもとっても簡単だし、少し寒い季節なんかはとても幸せな気分になるよ。
.png)
これはいいなぁ〜
あー、お腹減ってきちゃったー・・・
その他のある便利な山ご飯グッズ

その他にも、山ご飯の時にあると便利なものはたくさんあるよ。
具体的には以下の通り。
- 携帯用の食器
- 携帯用の箸・スプーン・フォーク類
- 携帯用調味料ケース
- 卵ケース
- 折り畳み式お玉
- スクレーパー
- 風除け
- ポケトーチ
- ジッパー付きビニール袋
- アルミホイル
- ティッシュ
- ウェットティッシュ など

これらをいきなり全部揃えなくても、必要だと思ったらちょっとずつ揃えていけばいいと思うから、まずは、簡単に作れるものから挑戦して見て欲しいな。
山ご飯に向いている食材
.png)
ヤギ先生、山で簡単に作れるものってどんなものがあるの??

一番簡単なのは、お湯で食べられるもの。
乾麺、フリーズドライ、アルファー米は軽量で調理も簡単。でも、レトルト食品や缶詰と組み合わせると、たちまちご馳走になったりもするんだ。

.png)
缶詰を使った料理、雑誌に載ってるの見たことあるな!
劣化の心配もないし、便利だね!

うん、山でご飯を作る時は、全て生ものを使うのではなく、これらの食材をうまく組み合わせるのも手軽でいいよ。
.png)
生ものはあまり持っていかない方がいいのかな?

日帰り登山であれば、少し工夫すれば生肉や生野菜を使った料理も作れるよ。
生肉は、カットして下味を付け冷凍した状態で山に持っていけば、山での作業も省けるし、その日のお昼にはとけていい感じになってるよ。
.png)
なるほど!
包丁やまな板を使わなくてもいいし、下準備を済ませておくことも大事なんだね。

水気の多い野菜などは、洗ってカットし、水気をよく拭き取ってから、ペーパーに包んで袋に入れるといいよ。干し野菜にして持っていくのも軽くなり日持ちもしておすすめ。
.png)
いろんな工夫があるんだね!
山ご飯におすすめのメニュー
.png)
ヤギ先生、具体的にはどんな料理がおすすめなの?
鍋料理

私がおすすめするのは鍋料理。


煮込むだけで簡単だし、何より温まる。一人用の鍋の素を活用すれば、味のバリエーションもたくさんあるしね。
そして、締めの雑炊やラーメンで汁まで余すことなく食べ切れるから、後処理のことを考えてもラクなんだ。
.png)
鍋料理、確かにいい!
焼き鳥缶チャーハン

他に、焼き鳥缶で作るチャーハンもおすすめ。


これは主な材料がコンビニで手に入るんだ。


白おにぎり、焼き鳥缶、塩胡椒、ケチャップ、ねぎ。これらを炒め合わせるだけ。
簡単で味も美味しいから、是非試してみて欲しいな。
.png)
コンビニで手に入るとは!
当日の朝でも調達できるね!

山の上だって、アイディア次第でいろんな料理が楽しめるんだ。苦労して登った先で作って食べるご飯は、この上なく美味しいよ。
.png)
山ご飯、早くやってみたいな!
まとめ

イヌくん、山ご飯については以上だよ。
今回のまとめは以下の通り。
- 少なくともバーナー・燃料・ライター・コッヘルが必要。
- バーナーは①軽量コンパクト性、②一体型か分離型か、③使用する燃料の種類で自分に合うものを選ぶ。
- 小型フライパン・メスティン・シェラカップ・ミニロースターなどがあると、料理の幅が広がる。
- お湯を注ぐだけのものは手軽だが、レトルトや缶詰をうまく組み合わせれば、簡単で豪華な山ご飯が作れる。
- ・カットや味付けなどの下ごしらえは事前に済ませておき、山での作業はなるべく減らすこと。
- 生肉は凍らせ、生野菜は水分をよく拭き取ってペーパーに包んで持っていくと良い。
- 鍋料理は煮込むだけで簡単、且つ、身体も温まり山ご飯におすすめ。また締めの雑炊やラーメンで汁も無駄なく食べることができる。
- 焼き鳥缶チャーハンのようなコンビニで材料が揃うメニューは、当日の朝でも調達可能なので、気軽に作ることができておすすめ。

山ご飯を作る時はこれらのことを意識して作るようにするといいよ。
.png)
はい!

では、次回はついに最終回だよ。
.png)
え!最終回なの!?

最後は山で是非実践して欲しい、疲れにくい歩き方などをお伝えするよ。
.png)
疲れにくい歩き方か!登山では歩き方にもコツがあるんだね。
最後に、山にいく前に知っておきたい・・・!

では、今日はここまで。
.png)
ありがとうございました!